更新日: 2023年11月10日

vol.1〉新潟のおいしいお米を探して。平野紗季子と新潟の味との出会い。

「ちょうど新米の季節ですよね。いい時期に旅行ができてすごくうれしいです」と顔をほころばせる、フードエッセイストの平野紗季子さん。国内外のおいしい体験を求めて活動している平野さんは今回、JR東日本のふるさと納税の返礼品の一つ、列車と宿泊先が選べる「JR東日本びゅうダイナミックレールパック」の旅行券を使って新潟市を訪れた。海に川、山々と、自然に恵まれた新潟市には、どんな食の発見が待ち受けているのだろうか。

さまざまなスイーツにも生きる、お米の意外な可能性

新潟といえば、日本を代表する米どころだ。平野さんはこれまでも新潟県内の各地に足を運んできたが、新潟市をじっくり巡るのは初めてだと言う。

「以前取材で、山に分け入って山菜を採る体験をさせていただいたことがあります。洋梨のルレクチェもおいしいですよね。山も海もあって、燕三条はカトラリーも有名。新潟県は総合的に食を楽しめる環境が整っていると思います」

そう分析する平野さんが今回の旅で注目しているのは、何よりも「お米」。

「私は本当にお米が大好きで、特に新米の季節がやってくると毎年ワクワクして……。白米って噛めば噛むほど甘くて、粘り気や歯応えも絶妙で、香り高くて素晴らしいなと。炊き方もこんなにもこだわりがあるのか……と和食のお店のご店主にお話を聞くたび感銘を受けています」

新潟ならではのお米を使ったおいしいものを探しに、まずやってきたのは「長谷川熊之丈商店(はせがわくまのじょうしょうてん)」。元々は酒店だったが、現代表の長谷川和広さんが「お米のピューレ」を開発。これを、パンやジェラート、ジャム、プリンなど、さまざまなレシピに混ぜ込んで独自の味わいを生み出している。
長谷川さんには体の「お米化」という壮大な計画があるのだとか。

「お酒屋さんでは今、ずっと『日本酒離れ』が叫ばれています。日本人の日本酒とお米の消費量は比例して下がっているので、じゃあ日常の中でもっとお米を摂取する機会をつくれば、日本酒が飲みたくなるような体質になるのではと考えたのです。いろんなメニューでみなさんのお腹の中から『お米化』してしまおう、という作戦です」

早速、生クリームの代わりにお米ピューレを使ったプリンをいただいた。「すごい、なめらかですね。卵の味がすごく素直に伝わってくる実直なプリンです」と驚きの表情。もちろん、卵も新潟県産だ。
続いていただいたのは、お米のピューレに塩を入れて焼いた、その名も「しろメチ」というチップス。軽やかな食感で、シンプルな味わいのお菓子は、おにぎりを模したパッケージもかわいらしい。

「おいしい! ミルクせんべいみたいな、ちょっと懐かしい感じもします」

農産物の直売所で味わう炊きたておにぎりは「うるうる」

箸休めに市内観光を、ということで、港のそばにある「新潟市歴史博物館みなとぴあ」へ。常設展では、新潟の地域で暮らしてきた人々の営みを先史時代から辿ることができる。
さまざまなレストラン目掛けて全国各地へ出かけることもある平野さんだが、その土地の背景にどのような歴史や文化があるのか、資料館でリサーチをすることもあるという。展示をじっくりと見ながら、低湿地に新田開発を重ねてきた新潟の歴史に「大変な日々を経て今があるんですね」と思いをはせる。

そして、新潟の食の可能性にもっと触れたいと向かったのは、地元の方も観光客も多く訪れる農産物の直売所「ピカリ産直市場 お冨さん」。マネージャーの冨山敦史さんは、地域の農家と密な関わりを築き、良い作物ができる循環をつくろうと、商品企画にも力を入れてきた。店内に並ぶ多種多様な食材はどれも個性的で目を惹き、セレクトする人の情熱が伝わってくる。
訪れた日にはちょうど、新米が出揃っていた。「私、パツパツのちょっと硬めのお米が好きなんですけど」と冨山さんに相談すると、「じゃあ、岩船産のコシヒカリがいいと思いますよ」とおすすめを教えてくれた。

そのかたわら、炊き立ておにぎりの販売ブースを見つけ、目を輝かせた。魚沼産のお米を使った炊きたてのおにぎりを頬張った平野さんは「みずみずしい〜! うるうるしています!」と感動の表情。
「おいしい、やっぱり炊き立てのお米で作ったおにぎりは最高です。本当にいい香りがしますね」

鶏を味わい尽くす珠玉のコース料理で「宇宙に接続」!?

新潟をさらに味わうべく、平野さんが次に向かったのは、ずっと注目していたという鶏料理店「my farm to tableおにや」。オーナーシェフの鬼嶋大之さんが運営する農場で育てたシャポン(去勢した雄鶏)の焼き物や鶏すき、新鮮な鶏の刺身などを堪能できる珠玉のコースをいただく。

焼き物は見た目こそ非常にシンプルだが、味わった瞬間平野さんは目を丸くした。

「すごい。この一切れが料理として完成されすぎていて、単体の食材であるという気がしない。ものすごい情報量が詰め込まれています」
コースの終盤には、鍋料理・鶏すきが登場。

「もう、笑顔を通り越して真顔になってしまうくらいおいしい。スイッチが入って宇宙に行ってしまうような感覚です。着々と幸せの階段を登っています」

多幸感に包まれる平野さんのもとへ、〆のご飯が到着。土鍋の蓋を開けると、ふっくらと炊き上がったつやつやの白米が。そこに卵を落としていただく。
「お米、めっちゃ甘みがあっておいしい。和食屋さんの〆のご飯は卵を重たく感じることがあって、白米だけでいただくことも多いのですが、この卵はすごいです。味わいは豊かなのに重たくなく、余韻がきれい。この矛盾しているような状態が成立していることに驚いています」

このお米は、鬼嶋さんの知人の農家が「my farm to tableおにや」のためだけの田んぼで育てたものなのだそう。そこでは鬼嶋さんの農場で出る鶏糞が肥料として使われ、何一つ無駄にしない循環が出来上がっている。「現場(養鶏)から最後(料理)まで面倒を見る」というシェフの一貫した哲学がコース料理の隅々まで行き渡っていた。

平野さんは「レストランは『扉』だと思っています。その土地や人や文化、歴史を知る入り口になっているんですよね」と語る。その言葉の通り、「食」から新潟という土地の魅力を味わい尽くした一日となった。





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【インフォメーション】
・長谷川熊之丈商店
住所:新潟県新潟市江南区稲葉1-5-4
お問い合わせ:025-381-0511

・新潟市歴史博物館みなとぴあ
住所:新潟県新潟市中央区柳島町2丁目10
お問い合わせ:025-225-6111

・ピカリ産直市場 お冨さん
住所:新潟市中央区万代島2-3(みなとのマルシェ ピアBandai内)
お問い合わせ:025-384-4077

・my farm to table おにや
住所:新潟県新潟市中央区東堀前通8番町1377
予約・お問い合わせ:025-210-7939

※掲載情報は2023年10月31日時点の情報です。

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